シンガポールとの未来に向けた対話:デジタル協力と共通課題への挑戦
- HIDETO KAWASAKI
- 5月6日
- 読了時間: 3分

皆様、こんにちは。総務大臣政務官の川崎ひでとです。
先日、シンガポール共和国建国60周年という記念すべき年に、マザム国務大臣(デジタル開発・情報省)をはじめとする皆様と会談する貴重な機会をいただきました。この場をお借りして、温かい歓迎と有意義な意見交換の場を設けてくださったことに、心より感謝申し上げます 。
以下は会談の模様です。
シンガポール:最も重要なパートナー
シンガポールは、ASEAN地域における我が国の最も重要なパートナー国の一つです 。特にデジタル分野においては、2021年に当時の武田総務大臣とテオ大臣が署名した協力覚書に基づき、政治レベルでの対話を重ね、協力関係を深めてきました 。
今回の会談でも、AI分野での協力や技術検証など、両国の連携が着実に進展していることを再確認しました 。
DXとGX:日本の未来戦略
日本は現在、少子高齢化と人口減少という大きな課題に直面しています 。しかし、私たちはこれを乗り越え、「人口が減っても成長する日本」を目指し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進しています 。
ただし、この技術革新は一国だけで成し遂げられるものではありません。特にデジタル技術においては、グローバルな基準やルール作りが不可欠であり、シンガポールのような先進的なパートナーとの連携が極めて重要です 。
同時に、私たちはDX、とりわけAIの普及に伴うエネルギー消費の増大という課題にも目を向けなければなりません。
だからこそ、GX(グリーントランスフォーメーション)を同時に推進することが不可欠であると考えています 。この点でも、シンガポールと共通認識を持ち、議論を深められたことは大きな成果でした 。
オンライン空間の健全性と新たな法整備
会談では、オンライン上の偽情報や誹謗中傷への対策も重要な議題となりました。シンガポールでの選挙前の取り組みについて伺う一方、日本で本年4月1日に施行した「情報通信プラットフォーム対処法」についても紹介させていただきました 。
この法律は、被害が発生した際に迅速な対応を促すものですが、プラットフォーム事業者による削除対応の遅さなど、まだ課題も残っています 。
シンガポールの先進的な取り組みから学び、実効性のある対策を共に模索していきたいと考えています。
サイバーセキュリティと未来技術
私自身、ブロックチェーン技術にも専門的な関心を持っていますが 、日本としては、サイバーセキュリティ全般、特に将来の脅威に備えるための量子暗号技術などの分野を一層強化していく必要があると考えています 。この分野においても、シンガポールとの協力に大きな期待を寄せています。
今回の訪問を通じて、両国の連携の強さと、未来に向けた共通の目標を改めて強く感じました 。
両国が互いに学び合い、デジタル技術の恩恵を最大限に活かしながら、直面する課題を乗り越えていく。そのための協力関係を、今後さらに強化していきたいと考えています。
ご多忙の中、貴重なお時間を割いていただいたマザム大臣はじめ、シンガポールの皆様に重ねて感謝申し上げます。ありがとうございました。

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