議会制民主主義の破壊か?—井林委員長解任に寄せる、怒りと虚しさ
- HIDETO KAWASAKI
- 6 時間前
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昨日、令和7年6月18日、衆議院本会議において、財務金融委員長であった井林辰憲議員の解任決議案が野党の賛成多数で可決されるという、現行憲法下で史上初の事態が発生しました。
この一報に、私は言葉にならないほどの激しい怒りを覚えています。そして同時に、国会の現状に対して深い虚しさを感じています。
この気持ちは、昨日、本会議場で解任決議案への反対討論に立った同僚、深澤陽一議員がすべて代弁してくれました。彼の言葉は、まさに我々の心の叫びそのものであり、頼もしく思うと同時に、このような手段に訴えた野党の姿勢に改めて強い憤りを感じます。
責任ある与党の立場と、パフォーマンスに終始する野党
深澤議員が指摘した通り、我々自由民主党・公明党は、ガソリン暫定税率を廃止する立場を明確にしています 3。野党の皆さんと違うのは、我々が選挙目当てのパフォーマンスではなく、国民生活への影響を第一に考え、責任ある与党として「実際に廃止できる」よう、来年の税制改正に向けて着実に取り組んでいる点です。
それに対し、野党の行動はいかがなものでしょうか。
熟議の破壊: 野党は自らが標榜したはずの「熟議の国会」を、今回の暴挙によって自ら破壊しました。
ずさんな法案: 国会閉会間際に唐突に提出された野党のガソリン法案は、実務者協議で内容を問われてもまともに答えられないような、欠陥だらけのものでした。約二週間後の7月1日から施行するなどと、本気で考えているのでしょうか。財源はどうするのか、関連事業者への影響はどうなるのか、国民生活に混乱を来すことは必至です。
審議拒否の濡れ衣: 野党は、井林委員長が「審議を拒否した」と主張しますが、これは全くの濡れ衣です。むしろ、法案提出からわずか数日後に「趣旨説明から質疑、採決まで一気に行え」という、数の力に頼んだ横暴な審議日程を要求したのは野党の方ではありませんか。井林委員長は、与野党の協議を尊重し、公正な委員会運営に努めていました。
問われるべきは野党の「多数を担う責任」
昨年の総選挙の結果、我々与党が少数与党となった国民の審判を真摯に受け止め、責任を全うすべく努力を続けてきました。
一方で、野党の皆さんは「多数を担う責任」と向き合っているのでしょうか。深澤議員が「野党がまとまれば何でも通ると見えを切ったのに、いつまでもまとまらず、最後に出してきたのがこのずさんなガソリン法案と道理のない解任決議。これが本当にやりたかったことですか」と問いかけた言葉が、今の国会を的確に表現しています。
政策論争は、委員会という国民に開かれた場で正々堂々と行うべきです。欠陥だらけの法案を数の力で押し通し、国民生活を混乱させるようなやり方は、究極のポピュリズムと言わざるを得ません。
今回の解任劇は、政策の中身ではなく、単なる政局の道具として国会を利用する野党の姿勢を浮き彫りにしました。国民の生活を守るという政治の本来の使命を忘れ、党利党略に走るその姿に、国民は失望し、満身の怒りを覚えていることでしょう。
このような不毛な政治ではなく、国民のための建設的な議論ができる国会を取り戻すべく、我々は今後も責任ある与党として、全身全霊で職務に邁進していく所存です。
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