日本の未来をデザインする!「知的財産推進計画2025」
- HIDETO KAWASAKI
- 2 時間前
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6月3日に開催されました政府の「第54回知的財産戦略本部会合」において決定された、我が国の将来にとって極めて重要な「知的財産戦略」について、皆様にご報告とともに、私の考えをお伝えしたいと思います。
「知的財産ってなんだか難しそう…」って思う方もいるかもしれませんが、実はこれ、日本の「稼ぐ力」を元気にするための、超重要なポイントです!
日本の未来をデザインする!「知的財産推進計画2025」
今回決定された「知的財産推進計画2025」には、多岐にわたる施策が盛り込まれていますが、特に重要と考える3つの柱についてご説明いたします。
AI時代の新しいルール作りを急ごう!
AIはすごいスピードで進化していて、私たちの生活もどんどん便利になっていますよね。
でも、AIが作った作品の権利ってどうなるの?とか、ネットで見かける素敵なデザインを真似してもいいの?とか、新しい疑問も出てきています。
だから、AIの良いところをどんどん伸ばしつつ、作った人の権利もしっかり守れるような、バランスの取れた新しいルール作りが急務なんです。例えば、海外のサーバーを使った特許侵害や、メタバースのような仮想空間でのデザイン保護なんかも、きちんと考えていかなければなりません。
私も、クリエイターの皆さんが安心して創作活動に取り組めて、日本の企業が世界で活躍できるような、そんなルール作りを後押ししていきます!
世界の「ものさし(国際標準)」を日本が作る!
「三流はものを作り、二流は技術を作り、一流はルールを作る」…会議でこんな言葉が紹介されて、ハッとさせられました。
どんなに良いものや技術を持っていても、それが世界で使われるための「ルール(国際標準)」を他の国に作られちゃうと、なかなか勝負できません。
だから、これからは日本が主役になって、世界のルール作りをリードしていくぞ!という強い気持ちが大切。
特に、環境エネルギーやAI、量子コンピュータみたいな未来の重要技術分野で、日本の技術を世界の「ものさし」にしていきたいんです。
そのためには、いろんな分野の専門家や企業、大学が力を合わせて、オールジャパンで取り組む必要があります。
アニメやゲームで地方も元気に!日本のファンを世界中に!
日本のアニメや漫画、ゲームって、世界中で大人気ですよね!この素晴らしいコンテンツパワーをもっと活かして、地方を元気にしよう!というのがこの計画の大きな柱の一つ。
2033年までには、コンテンツ関連で海外から50兆円の経済効果を目指す!なんていう大きな目標も掲げられました。
ただ観光客を呼ぶだけじゃなくて、地域のお店がお客さんで賑わったり、新しい雇用が生まれたりするような、「地方が本当に潤う仕組み」を作ることがポイントです。
全国に200カ所くらい、成功モデルになるような拠点を作って、日本の魅力をどんどん発信していきますよ。
もちろん、クリエイターさんたちの汗の結晶である作品を不正な海賊版から守る取り組みも、これまで以上に力を入れていきます!
「未来は『人』が作る!」有識者の熱い言葉
会議では、いろんな専門家の方々から、日本の未来を良くするための熱い意見がたくさん出ました。
「昔は『末は博士か大臣か』なんて言葉があったけど、今は博士を目指す若者が減っている…これではいけない!」
「アメリカでは今、優秀な研究者が海外に活躍の場を求めているチャンス!日本がしっかり受け皿にならなきゃ!」
といった言葉には、私も強く共感しました。
やっぱり、どんなに立派な計画を作っても、それを動かしていくのは「人」なんですよね。
子どもたちが夢を持って学べる環境を作ったり、新しいことにチャレンジする人を応援したり、海外の優秀な人たちに「日本で働きたい!」と思ってもらえるような魅力的な国にしたりすることが、何よりも大切だと改めて感じました。

総務大臣政務官としての発言メモ
「海外売上げで半導体や鉄鋼に肩を並べるコンテンツ産業について、2033年までに海外売上高を 20兆円とする目標の達成に向け、総務省としても、関連省庁・関係企業とも連携しながら、放送・配信コンテンツについて、企画・開発段階の支援、先進的設備を活用した制作支援、人材育成、適正な対価還元に向けた取引の適正化の推進などの取組を通じ、製作力強化・海外展開を促進していく。
また、我が国の経済成長の促進や安全保障の確保の観点から、関係省庁が連携して戦略的に国際標準化に取り組むことが重要である。「新たな国際標準戦略」では、「情報通」や「デジタル・AI」、「量子」が戦略領域に位置づけられており、総務省としては、官民が連携して我が国が強みを有する技術の研究開発、国際標準化、社会実装・海外展開に総合的に取り組むとともに、「広島AIプロセス」を引き続き推進するなどAIの国際的なルールづくりに貢献していく。」

石破総理の発言メモ
「『知的財産推進計画2025』を決定いたしました。我が国の『稼ぐ力』の源泉である『知的財産・技術』は、企業の競争力を確保する上で、極めて重要であります。
第1に、競争力ある知的財産を創出するため、AI(人工知能)の利活用を抜本的に強化していく必要があります。このため、AI技術の進歩と知的財産権の適切な保護の両立を目指し、『法』『技術』『契約』の各手段を組み合わせた取組を促進します。
あわせて、先般成立したAI法に基づき、AI開発の透明性確保のための方策を『指針』において具体化し、政府一体となって、速やかに講じていきます。
デジタル時代に対応した知的財産制度の構築に向けて、海外のサーバーを介した特許侵害行為への対応や、仮想空間におけるデザイン創作を新たに保護対象にすること等を検討し、必要な制度整備を進めます。
第2に、今回本部決定した『新たな国際標準戦略』でございます。特に対応の緊急性が高い分野である、環境・エネルギー、量子、デジタル・AIなどの領域において、産学官連携により戦略的に国際標準化を推進するとともに、それを支える人材の育成や支援機関の強化などを速やかに進めます。
第3に、2033年までに、クールジャパン関連産業の経済効果を50兆円に拡大するとの目標の達成に向けて、今般の『知的財産推進計画』における、『コンテンツと地方創生の好循環プラン』に基づき、アニメツーリズムやロケ誘致など、地域一体となった取組を加速し、地域経済の活性化を図ります。
城内大臣を中心に、関係閣僚は本日決定された『推進計画』及び『国際標準戦略』に基づき、このような取組を速やかに実行に移してください。以上であります。」
さあ、これらの取り組みを通じ、日本経済の「稼ぐ力」を再興し、国際社会における我が国のプレゼンスを高めていきます!
皆様にも、この国の未来を左右する知的財産戦略に関心をお寄せいただき、共に日本の新たな成長を築いていければ幸いです。
活力ある日本、世界に貢献できる日本を目指し、全力で取り組んでまいります。