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【アップデート・ログ】キオクシア四日市工場、世界の3割を担う現場

この記事は、音声配信「川崎ひでとのアップデート・ログ」をAIで要約したものです。 コンテンツ配信はコチラから



はじめに――八月最終週、三重の秋空


どうも、川崎ひでとです。アップデート・ログをお届けします。


いよいよ八月も最終週になりました。八月が終わると、一気にもう秋という感じがしますね。夕方に外を見ると、もう確実に秋空です。田んぼの稲がすくすくと伸びた清々しい様子と、少しオレンジがかった秋の夕焼け——この組み合わせが、今、本当に綺麗なのです。これこそが、地元三重県、私の選挙区の特徴なのかもしれません。


さて、今日は地元四日市にある半導体工場、キオクシアへの視察報告をさせていただきます。ニュースでも報じられましたが、自民党の小林鷹之政調会長——コバホークさんと、数名の国会議員の仲間でお邪魔してきました。訪問したのは8月22日の土曜日。休日にもかかわらずお時間を作ってくださった会社の皆様に、心から感謝申し上げます。


半導体という言葉はニュースで毎日のように登場しますが、実際に何がどうすごいのか、なかなか伝わりにくいものです。今日は「世界の3割を作っている工場が、なぜ三重県にあるのか」というお話を、できるだけ噛み砕いてお届けしたいと思います。



キオクシアとは、どんな会社なのか


まず、キオクシアがどんな会社なのかというところから始めましょう。


皆さんがパソコンやスマートフォンで使っているメモリ。これはNANDフラッシュメモリと呼ばれる記憶装置です。スマホの写真も、パソコンのデータも、すべてこのNANDフラッシュメモリに記憶されています。その最大の特徴は、電源を切ってもデータが消えないという点にあります。


実はこの技術、1987年に日本で発明されたものです。当時の東芝の時代ですね。そして1991年、世界で初めて4メガビットの製品として世に出ました。世界初の商品だったわけです。四日市の拠点が立ち上がったのは1992年ですから、ほぼ同じタイミングで動き出したことになります。


その後、2000年からはアメリカのサンディスクと合弁会社という形になり、開発も量産も一緒に進めてきました。この座組みは、2000年に手を組んでから四半世紀も続いているわけで、極めて珍しい成功例と言えるでしょう。


そして2019年、東芝グループから独立し、キオクシアという社名になりました。今年で7年目です。その間に岩手県北上市の工場を拡張し、今回見せていただいた四日市の第七棟が完成。ついに、世界最先端となる第10世代のNANDフラッシュメモリが発表されました。



世界の約3割、フラッシュメモリの3枚に1枚が日本製


このNANDフラッシュメモリの生産量は、世界最大規模。世界全体の約3割を占めているそうです。つまり、フラッシュメモリの3枚に1枚が日本製、ということになります。しかも、それがこの三重県四日市市で作られている。非常に誇らしい数字ではないでしょうか。


工場の規模も圧巻です。敷地面積は69万4,000平方メートル。ディズニーランドがすっぽり入る大きさと言われています。この広大な敷地に製造棟が七棟建ち、働く方々は約9,000人いらっしゃるとのことです。



天井を走る無人搬送車――工場の驚くべき仕組み


9,000人が働く一方で、私が改めて感激したのが、この工場の仕組みそのものでした。


半導体の製造は、自動車工場のようにベルトコンベアで一直線に流れていくものではありません。同じ工程を何百回も繰り返すのです。製造して、その上にコーティングをして——という工程を何百回と繰り返すため、製品は工場の中を行ったり来たりします。導線が非常に複雑なのです。


これを地面で運搬していたら、大変なことになります。ではどうしているのか。天井にレールが走っているのです。


半導体の集合体である円盤状のシリコンウェーハが25枚まとめて密閉され、そのケースが天井のレールを伝って移動します。次の装置の真上まで来ると、アームが伸びて自動で下ろす。そして次の工程に行くと、ロボットアームがまた回収して運んでいく。この一連の流れを、人の手を介さず全自動でやっているのです。


しかもこれは、棟ごとに完結していません。棟と棟の間にも搬送路がかかっており、七つの棟が有機的につながっています。どの装置でも使える形で、全体をITシステムで統合管理している。総合生産という言い方をされていました。


一棟一棟の建屋自体は、中国や韓国のメーカーよりも小さいかもしれません。しかし、これらが全部つながっているからこそ、世界最大級と呼ばれるのです。


ちなみに、この搬送車が七棟すべてで製作工程をこなすと、その搬送距離は400キロに上るそうです。400キロといえば、三重県から東京くらいまでの距離。それが四日市のあの工場の中ですべて行われている——本当に、すさまじいことだと思いました。


そして、この需要は今後さらに拡大していきます。生成AIのブームが本格的にやってきているからです。膨大なデータを扱うAIの普及に伴い、それを記憶するフラッシュメモリは、ますます必要とされていくことになります。



平面から立体へ――タワーマンション型の発想


ここで少し、技術的なお話をさせてください。


昔のフラッシュメモリは、平面でした。平面にデータを記憶する部分をびっしり敷き詰める構造です。ですから、容量を増やすには、その一つひとつを小さくしていくしかありませんでした。毎年もっと小さく、もっと小さく、と微細化を進めてきたわけです。


しかし、平面でどんどん小さくしていくと、半導体と半導体の距離が近くなってしまいます。すると、近づきすぎることで電気的に干渉してしまい、うまく動かなくなってしまうのです。


そこで「平面で進めるのは限界がある」ということになり、今度はタワーマンションのように上へ上へと積んでいくという発想が生まれました。これが三次元フラッシュメモリです。キオクシアさんでは「BiCS FLASH」と呼んでいましたが、この画期的な三次元フラッシュメモリを、世界で初めて量産化したのが同社なのです。


そのスケール感も驚異的です。髪の毛の太さがおよそ60ミクロンですが、そのさらに6分の1ほどの厚みの中に、200層以上が積み上がっているというのです。正直、私自身も説明を受けながら「これはイメージしづらいな」と感じました。もちろん、肉眼で見えるものでもありません。工場では拡大図を見せていただいて、ようやく構造を理解できたくらいです。


言葉だけでお伝えしても、なかなかピンとこないかもしれません。もし機会があれば、ぜひ実際にご覧いただければと思います。日本の技術力の結晶が、この三重県で日々生み出されているという事実を、肌で感じていただけるはずです。



シリコンサイクルは、AI時代にどう変わるか


ここからが、今回最も興味深かったお話です。半導体の世界には、昔から「シリコンサイクル」という言葉があります。


需要と供給がずれることで、好調と不況が波のように繰り返す現象のことです。谷が来ると、各社は非常に苦しくなります。実際、キオクシアさんも数年前まで、相当に厳しい時期がありました。


では、AI時代になって、この波はどうなるのか。渡辺副社長によれば、波そのものはなくならないだろう、とのことでした。しかし——「ただ、谷が浅くなって、位置そのものが一段上がったのではないか」というお話をされていたのが、非常に印象的でした。


その理由は、AI用のデータセンターにあります。生成AIから、いわゆる推論向けの需要が一気に立ち上がってきました。AIは膨大なデータを読み込み、膨大なデータを吐き出すフェーズに入っています。これをいかに早く、そして省エネで実現できるかが大きなポイントになっており、そのためにフラッシュメモリが不可欠になったのです。


この需要がさらに拡大していけば、キオクシアさんは、より高性能なメモリの研究開発を進めていくことになるでしょう。



電力と水――拡大に伴う二つの課題


しかし、それを実際にやっていくとなると、広い場所、そして電力と水が、かなり必要になってきます。


電力については、現在、中部電力さんの協力のおかげで、四日市ではかなりの量の電気を仕入れることができています。一方、岩手県の方はまだその部分が弱いらしく、東北電力さんに「ここはぜひ助けてほしい」というお願いをしたい、というお話をされていました。


そして水です。使用量は電気よりもはるかに多いくらいで、ものすごい量の水を使うのだそうです。当然、水を垂れ流していては持ちません。だからこそ、いかにリサイクルしていくかが、最も重要な課題になっているとのことでした。



人材育成――三重に学びの場を


改めて感じたのは、これから先もデータセンターが各地にでき、効率よくデータを取り込み、吐き出すという、AIに必要不可欠なものを作っていくためには、記録・記憶を担うフラッシュメモリの需要がどんどん高まっていく、ということです。


そして、こうした工場で働く人たちを増やすには、やはり人材をきちんと育てなければなりません。


どうしても今、学校は東京に集中してしまっています。しかし、三重県にも——たとえば三重大学に情報工学を学べる場を作り、それがキオクシアとタイアップしていく。あるいは鈴鹿高専が人材をうまく供給できるような仕組みがある。そうした形が実現すれば、地域にとっても企業にとっても、より良い未来が描けるのではないでしょうか。


地元に世界最先端の産業がありながら、そこで働く人材を県外から呼び込まなければならないというのは、もったいない話です。地元で学び、地元で世界最先端の仕事に就ける。そんな循環が生まれれば、若者が三重に残る理由にもなりますし、地域全体の活力にもつながっていきます。これは、私が国政の場で取り組んでいきたい大きなテーマの一つです。


というわけで、今日はキオクシアへの視察についてご報告させていただきました。それではまた次回。じゃあね。


この記事は音声配信「川崎ひでとのアップデート・ログ」(2026年8月24日収録)をAIで文字起こし・構成したものです。

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