【市会議員さん必聴】働き方のOSが変わるかも?地域を救う『マルチワーカー』っていう発明が面白い!
- HIDETO KAWASAKI

- 8月19日
- 読了時間: 5分
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皆さん、最近「働き方」について、考えたりしますか?リモートが当たり前になったり、副業も珍しくなくなったり、僕たちの働き方って、この数年でめちゃくちゃ変わりましたよね。
で、今日はその「働き方」のめちゃくちゃ面白い取り組みについて話したいなと思ってます。
キーワードは「マルチワーカー」。
これ、特に地方創生とか、地域の未来に興味がある人には、絶対刺さる話だと思います。
さて、「マルチワーカー」。
これ、何かというと、一言で言っちゃえば「地域限定の正社員なんだけど、働く会社は一つじゃない」っていう、新しい働き方なんですよ。
「ん?どういうこと?」って思いますよね。
例えば、地方の町を想像してみてください。春は田植えですごい人手が欲しい農家さん。夏は観光客がいっぱい来る旅館。秋は果物の収穫。冬はスキー場とか、酒蔵とか。みたいに、季節によって「この時期だけ、めちゃくちゃ忙しい!」っていう事業者さん、たくさんいるじゃないですか。
でも、そのピークの時期に合わせて一年中、正社員として人を雇うのって、中小企業にとってはかなり負担が大きい。だから、結局人手を確保できなくて、事業を縮小しちゃう…みたいなことが、日本のあちこちで起きてるわけです。これって、めちゃくちゃもったいないですよね。
一方で、働く側、特に若い世代からすると、「地方に移住してみたいけど、いきなり一つの会社に骨を埋めるのはちょっと不安…」とか、「どうせなら色んな仕事を経験して、スキルアップしたい」みたいな気持ちもある。
この、事業者側の「必要な時だけ、頼れる人が欲しい!」っていうニーズと、働く側の「安定しながら、柔軟に働きたい!」っていうニーズ。この二つを、ガチャン!と組み合わせたのが、今日お話しする仕組みなんです。
実はこれ、ちゃんと法律に基づいた国のプロジェクトでして。その法律の名前がまたすごいんですよ。いきますよ?「地域人口の急減に対処するための特定地域づくり事業の推進に関する法律」!…はい、長い!絶対一回じゃ覚えられないやつですよね(笑)。
僕もメモ見ないと無理です。なので、今日はシンプルに「マルチワーカーを支える仕組み」って覚えてもらえればOKです。
で、この長い名前の法律に基づいて作られるのが、#特定地域づくり事業協同組合 っていうチームなんです。
こっちの名前もまあまあ固いんですけど(笑)、やってることはすごく画期的で。
地域の農家さんとか、旅館とか、建設会社とか、4つ以上の会社が集まって、まず「組合」っていうチームを作るんですよ。で、その組合が、一人の人を「正社員」として雇用するんです。ここがポイント。無期雇用、つまり期間の定めのない正社員です。
そして、組合に雇われた「マルチワーカー」は、その組合に加盟してるいろんな会社に、季節ごとのニーズに合わせて派遣されていく。春はA農園、夏はB旅館、秋から冬はC酒造、みたいな感じで。
これ、すごくないですか?
働く側からすれば、組合の正社員だから、毎月のお給料も社会保険も安定してる。なのに、職場は一つじゃなくて、いろんな仕事を経験できるから、スキルも身につくし、自分に何が合うのか見つけることもできる。移住のハードル、めちゃくちゃ下がりますよね。
で、事業者側からすれば、一年中雇用するリスクを負わずに、本当に必要な時期だけ、即戦力に来てもらえる。
そして、地域全体から見れば、新しい人が来てくれて、担い手不足だった産業が維持されて、町が元気になる。
まさに「三方よし」。Win-Win-Winの関係が生まれるんですよね。
しかも、この仕組みを国も後押ししてて。組合の運営費とか、マルチワーカーの人件費の一部を、国と自治体が補助金でサポートしてくれるんです。だから、みんなが安心してこのチャレンジを始められる。これ、政策デザインとして、本当によくできてるなーって僕は思ってます。
じゃあ、実際にどんな面白いことが起きてるのか。僕が特に「お!」と思った事例を2つ紹介させてください。
一つは、もう地方創生のスターですよね、島根県の離島・海士町(あまちょう)。
ここは全国で最初にこの組合を作ったパイオニアなんですけど、さすがだなと思うのは、単なる人手不足の解消で終わってない。例えば、都会から来たITスキルを持ってるマルチワーカーが、地域の事業者さんのECサイトを強化したりして、町のDXをぐいっと前に進めてるんですよ。これぞ価値創造ですよね。
もう一つ、僕が「これだ!」って膝を打ったのが、同じく島根県の浜田市の事例。なんと、ここでは若い音楽家をマルチワーカーとして呼び込んでるんです。彼らは、昼間は組合が紹介する保育とか建設の仕事をして、安定した生活基盤を確保する。その上で、夜や休日に、地域でコンサートを開いたり、子供たちに音楽を教えたりして、町の文化振興に貢献してる。
これって、新しい「関係人口」の形だと思いませんか?ただ働きに来るだけじゃなくて、自分のスキルやパッションで、地域を豊かにしていく。そして、地域もその人を支える。最高じゃないですか。
もちろん、この制度も万能薬じゃなくて、課題はあります。そもそも働きに来てくれる人をどうやって集めるのか。来てくれた人の住む家をどう確保するのか。組合自体の経営をどう安定させるか。現場は、本当に大変だと思います。
でも、この「マルチワーカー」っていう仕組みが示してる未来は、すごく明るいなと僕は感じてて。
これって、ギグワークみたいな「柔軟性」と、日本的雇用の強みだった「安定性」を、うまいことハイブリッドさせた、新しい働き方のOSになる可能性を秘めてると思うんですよね。
会社に縛られるんじゃなくて、「地域に所属する」っていう感覚。
一つの仕事だけじゃなくて、複数の仕事を掛け持ちしながらキャリアを築いていく。
そんな生き方が、当たり前になるかもしれない。
これは単なる雇用対策じゃない。個人と、仕事と、コミュニ-ティの関係性を、もう一度デザインし直す、壮大な社会実験なんだと思います。
ところで!これ、三重県だと松阪市だけなんです!!!手を挙げてくれてるの。
市会議員さん、これ各市で働きかけてみてはどうですか?










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