NTTの技術革新が描く #デジタル田園都市 の姿
- HIDETO KAWASAKI

- 2025年9月21日
- 読了時間: 5分
こんにちは。衆議院議員の川崎ひでとです。
先日、NTT東日本が運営する未来技術の実験場「NTTe-city Labo」を総務大臣政務官として視察してまいりました。
2年前にも一度訪問させていただいたのですが、この2年間での技術の目覚ましい進化と、社会実装に向けた具体的な取り組みの数々に、日本の未来への大きな可能性を改めて確信いたしました。
政府が推進する「デジタル田園都市国家構想」は、デジタルの力を活用して、地方が抱える課題を解決し、都市と地方の差を感じさせない、どこにいても質の高い生活を送れる社会を目指すものです。
今回の視察は、まさにその構想を現実のものとするための技術の最前線に触れる、非常に有意義な機会となりました。
暮らしの安全を守る「見えないインフラ」のDX
まず感銘を受けたのは、通信インフラの維持管理で培われた技術を、道路やトンネル、橋梁といった社会インフラ全体の維持管理に応用しようという取り組みです。
専用の車両で走行しながら道路周辺の情報を3次元の点群データとして取得し、AIが電柱のひび割れや傾きを自動で診断する技術は、メンテナンス業務を劇的に効率化し、コスト削減にも繋がります。
特に注目したのは、私たちの足元に張り巡らされている光ファイバーをセンサーとして活用し、道路下の空洞を検知するという画期的な技術です。近年、全国で問題となっている道路陥没事故などを未然に防ぐことができるこの技術は、国民の皆様の安全・安心な暮らしを守る上で、まさに切り札となり得るものです。これまで通信のためだけに利用されてきたインフラが、防災という新たな価値を生み出す。この発想の転換に、日本の技術力の底力を感じました。



デジタルツインで実現する、災害に強いまちづくり
次に、現実の世界をそっくりそのままデジタル空間に再現する「デジタルツイン」技術の進展には目を見張るものがありました。
東京ミッドタウン八重洲では、ビル内を完全にデジタルツイン化し、AR(拡張現実)によるナビゲーションや、ローカル5G通信を活用したデリバリーロボットの自律走行といった、近未来の商業施設を実現する実証実験が行われています。
さらに、この技術は防災・減災の領域で大きな力を発揮します。山形県長井市と連携し、デジタルツイン上で豪雨による洪水シミュレーションを行う取り組みは、その代表例です。
どの地域が、何時間後に、どのくらいの高さまで浸水するのかを正確に予測することで、住民の方々へ「横(水平避難)ではなく、マンションの上階(垂直避難)へ」といった具体的な避難行動を促すことができます。平時には地域の魅力を高めるために、そして有事には人々の命を守るために。一つの技術が多様な側面で地域に貢献する姿は、まさに私たちが目指すデジタル社会の理想形です。

適材適所の通信技術が、社会実装を加速する
今回の視察では、最新の通信技術にも触れることができました。
* ローカル5G:工場の無人搬送車(AGV)の制御や、広大な港湾エリアでの安定した通信環境の構築など、産業分野での社会実装が本格化しています。

* IOWN(アイオン):次世代の光通信技術で、遅延が極めて少ないのが特徴です。実際に、2,000km離れた場所を想定したロボットアームの遠隔操作を体験しましたが、まるで目の前で操作しているかのような滑らかさでした。建設機械や医療分野など、人手不足が深刻な現場での活用が期待されます。

* 長距離広帯域Wi-Fi(IEEE 802.11ah):約1kmという長距離をカバーし、映像伝送も可能な新しいWi-Fi規格です。これにより、これまでコスト面で難しかった中山間部での河川監視や鳥獣害対策など、地域のきめ細やかな課題解決への道が拓かれます。
重要なのは、これらの多様な通信技術を、それぞれの場所や用途に応じて最適に組み合わせ、「適材適所」で活用していくことです。
いよいよ現実へ!自動運転バスが地域交通の未来を拓く
最後に、自動運転バスに試乗させていただきました。狭い道での対向車とのすれ違いや、見通しの悪い交差点での右左折など、日本の複雑な交通事情に対応するため、ミリ波レーダーや高性能カメラ、そして交差点に設置されたセンサーと通信して危険を予測する「路車協調」システムなど、様々な技術が連携して安全を確保していることを体感しました。
運転手不足に悩む地方の公共交通を維持するため、自動運転技術の社会実装は待ったなしの課題です。狛江市での実証実験のように、地域住民の皆様のご理解を得ながら、安全性を第一に着実にステップを進めていくことの重要性を再認識しました。

今回の視察を通じて、デジタル技術がもはや一部の専門家のものではなく、私たちの暮らしや安全、そして地域の未来そのものを支える不可欠な基盤となっていることを強く実感いたしました。
総務省としても、本日拝見したような先進的な技術が、一日も早く全国各地で活用され、国民の皆様の暮らしを豊かにできるよう、社会実装に向けた支援を全力で進めてまいる所存です。NTTをはじめ、技術革新に挑む皆様の情熱と努力に、心から敬意を表するとともに、更なる飛躍を期待しております。









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