【テクポリ!!】国産「衛星コンステレーション」へ1500億円支援!経済安全保障と日本の空の未来
- ひでと 川崎
- 3 日前
- 読了時間: 9分
この記事は、音声配信「テクポリ!! Technology×Policy」をAIで要約したものです。
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皆さん、こんにちは。衆議院議員の川崎ひでとです。
本日は2026年1月4日、日曜日。お正月三が日が明け、いよいよ本格的に新しい年が動き出すタイミングですね。
今朝の日経新聞に、日本の通信インフラの未来を左右する非常に重要な記事が出ていました。
それは「低軌道衛星通信の国産化に向け、国が1,500億円を支援する」というニュースです。
これまで、日本の通信といえば地上に基地局を建て、光回線を引くスタイルが主流でした。しかし、災害対策や経済安全保障、そして地方のスマート化を考えたとき、宇宙からの通信網、すなわち「衛星通信」の重要性が急速に高まっています。
今回のブログでは、私の地元でのちょっとしたお正月エピソードを交えつつ、この「国産衛星通信プロジェクト」がなぜ今必要なのか、そして私たちの生活をどう変えるのかについて、じっくりと解説していきたいと思います。
1. 政治家の「お正月」事情と移動距離の悩み
本題に入る前に、少しだけ私の近況報告にお付き合いください。
1月4日の日曜日、私は地元・三重県でフル稼働しています。
この時期、私の選挙区である鈴鹿市や亀山市では「初参会(はつさんかい)」と呼ばれる行事があります。
これは各自治会で行われる新年の総会のようなもので、地元の皆様にご挨拶に伺うのが、年始の欠かせないルーティンになっています。
地域によって異なる「繁忙期」
実はこの「初参会」という文化、私の選挙区内でも地域によっては全く存在しないのをご存知でしょうか?
私の選挙区は広いので、鈴鹿・亀山エリアもあれば、山を越えた伊賀・名張エリアもあります。
鈴鹿や亀山、四日市といった北勢地域では、お正月にこの初参会が集中します。
一方で、伊賀や名張地域にはこの習慣がありません。
その代わり、伊賀・名張には夏のお盆の時期に「初盆参り」という、新盆を迎えたお宅を一軒一軒回るという非常に大切な、そしてハードな行事があります。逆に、北勢地域にはこの初盆回りの習慣はありません。
これ、県会議員の先生同士で話すと面白いんですよ。
お正月になると、北勢地域の議員が伊賀・名張の議員に「いいよな、お前らお正月は暇そうで。俺たちは初参会で日程カツカツだぜ」とぼやきます。
ところが夏になると攻守交代。今度は伊賀・名張の議員が「北勢は初盆回りがなくていいよな。俺たちは今日だけで何十軒も回らなきゃいけないんだ」と言い返すわけです(笑)。
同じ三重県、同じ選挙区内でも、山を一つ越えるだけでこれだけ政治文化や生活習慣が違うというのは、本当に興味深いことです。
究極の「全部乗せ」生活と車の悲鳴
で、衆議院議員である私はどうなるかというと……全部行きます。
冬は鈴鹿・亀山の初参会で走り回り、夏は伊賀・名張の初盆回りで汗を流す。まさに「全部乗せ」の状態です。
今日も移動距離が凄まじいことになっています。
鈴鹿・亀山で挨拶をした後、車で1時間半かけて名張へ移動。滞在時間はわずか5分(!)でご挨拶を済ませ、またすぐに亀山に戻り、さらに鈴鹿へ……といった具合に、行ったり来たりの繰り返しです。
車の走行距離メーターを見るのが怖いくらいですが、愛車のメンテナンスもしっかりしつつ、何より私自身の体調管理(メンテ)も怠らずに、今年もこの広大な選挙区を駆け抜けたいと思います。
2. 日経新聞が報じた「国産衛星への1500億円支援」
さて、ここからが今日の本題です。
冒頭で触れた日経新聞の記事について深掘りしていきましょう。
低軌道衛星通信、国産で機材調達や打ち上げに国が1500億円支援総務省は国産の衛星通信インフラの整備を支援する。複数の低軌道衛星を連携させる「衛星コンステレーション」の機材調達や打ち上げなどの経費を複数年にわたり補助する。2025年度補正予算に1500億円を計上しており、年度内にも公募を開始する。(日本経済新聞より引用の趣旨)
「衛星通信」と聞くと、一昔前まではBS放送のようなテレビの電波をイメージされたかもしれません。しかし今、その役割は劇的に変化しています。
スマートフォンが直接衛星とつながり、地上の基地局がない場所でも通信ができる。そんなSFのような話が、すでに日常になりつつあるのです。
すでに始まっている「宇宙スマホ」時代
皆さんもニュースなどで耳にしたことがあるかもしれませんが、アメリカのSpaceX社が提供する「Starlink(スターリンク)」を利用して、KDDIさんがすでに携帯電話でのテキスト送信サービスなどを商用化しています。
また、楽天モバイルさんも、アメリカのAST SpaceMobile社の衛星を使って、2026年度頃からのサービス開始を目指して準備を進めています。
このように、携帯キャリア各社がこぞって「衛星通信」に力を入れ始めているのが現在のトレンドです。
3. なぜ「国産」が必要なのか? 〜経済安全保障の視点〜
しかし、ここで一つ大きな問題があります。
先ほど名前を挙げた「Starlink」も「AST SpaceMobile」も、すべてアメリカ企業のサービスだという点です。
もちろん、同盟国であるアメリカの技術を使うこと自体は悪いことではありません。しかし、日本の通信インフラの根幹を、完全に他国のプラットフォームに依存してしまうことにはリスクも伴います。
これがまさに「経済安全保障」の問題です。
例えば、国際情勢の変化や相手国の方針転換によってサービスが停止したり、利用条件が変わったりした場合、日本国内の通信網が大混乱に陥る可能性があります。
自民党の小林鷹之政調会長なども以前から主張されていましたが、やはり「国産の衛星通信網を持つべきだ」という声は、私たち政治の現場でも、総務省の「情報通信戦略調査会」などの場でも、議論されてきました。
今回の1,500億円の補正予算計上は、まさにその悲願に向けた大きな一歩です。
高市内閣が掲げる国家戦略として、他国への依存度を下げ、自前で通信インフラを維持できる体制(強靭性)を整えようとしているのです。
4. 「LEO」「GEO」「コンステレーション」とは?
ここで少し専門的な用語についても解説しておきましょう。
今回のニュースで鍵となるキーワードが「LEO(レオ)」と「衛星コンステレーション」です。
LEO(Low Earth Orbit:低軌道衛星)
従来の放送衛星などは、はるか上空36,000kmにある「静止軌道(GEO:Geostationary Orbit)」にありました。
遠くから広範囲をカバーできる反面、距離があるため通信に遅延(タイムラグ)が生じやすいという欠点がありました。
これに対し、LEO(低軌道衛星)は、地上から2,000km以下という非常に近い距離を飛んでいます。
距離が近いため、地上の携帯電話とも直接やり取りができ、通信の遅延も非常に少ないのが特徴です。
衛星コンステレーション
低軌道衛星は地球に近い分、一つでカバーできる範囲が狭く、また猛スピードで地球を周回しているため、すぐに地平線の彼方へ消えてしまいます。
そこで、数多くの衛星を打ち上げ、それらを連携させて地球全体を包み込むように運用します。
一つの衛星が去っても、すぐに次の衛星がやってきて通信を引き継ぐ。まるで星座(Constellation)のように無数の衛星が協調して動くシステム、これが「衛星コンステレーション」です。
今回の国の構想では、このLEO(低軌道)の群れの上に、さらに親玉のようなGEO(静止軌道)衛星を配置し、縦横無尽に連携させる重層的なネットワークを目指しています。
5. 衛星通信が切り拓く「地方の未来」と「災害対策」
では、巨額の税金を投じてこれを作ることで、私たちの生活にどんなメリットがあるのでしょうか?
大きく分けて「産業の効率化(スマート化)」と「災害対策」の2つの側面があります。
① スマート農業とドローン物流
携帯電話キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天)は民間企業ですから、当然ながら利益が出ない場所には基地局を建てたがりません。
人がたくさん住んでいる都市部にはアンテナが林立しますが、人が住んでいない山間部や離島、広大な農地などは「圏外」になりがちです。
しかし、これからの日本に必要なのは「省力化」です。
人口減少が進む中で、農業を維持するためには、無人の「自動運転トラクター」や「コンバイン」を走らせる必要があります。
また、山間部に住む高齢者の買い物難民を救うためには、「ドローンによる配送」が不可欠になります。
これら無人の機械を制御するためには、安定した通信環境が必須です。
「人は住んでいないけれど、産業のために通信が必要な場所」。
こういったエリアをカバーするために、わざわざ地上に基地局を建てるのはコストが合いません。そこで、空から降ってくる「衛星通信」が決定的な役割を果たすのです。
② 能登半島地震の教訓
もう一つは、記憶に新しい能登半島地震の教訓です。
あの震災では、道路が寸断され、地上の基地局が倒壊したり停電したりしたことで、多くのエリアが通信不能に陥りました。
そんな中、唯一の通信手段として活躍したのが、衛星通信でした。
「基地局が倒れても、空が見えていればつながる」。
この強みは、災害大国・日本において何物にも代えがたいライフラインとなります。
いざという時に国民の命を守るためにも、このネットワークを国産で持っておくことには大きな意義があるのです。
6. 日本企業の底力に期待!
これまで日本で衛星通信の普及が遅れたのは、ある意味で「地上波が優秀すぎたから」とも言えます。
国土が狭く、人口密度が高いため、世界的に見ても驚くほど緻密に光回線や基地局が整備されてきました。アメリカ大陸のような広大な土地とは事情が違ったため、衛星へのニーズが低かったのです。
しかし、時代は変わりました。
スマート農業、ドローン物流、そして災害への備え。
これらを実現するために、今まさに空のインフラ整備が急務となっています。
今年度内に公募が開始される予定ですが、果たしてどの企業が手を挙げるのでしょうか。
以前、展示会(CEATEC)に行った際、シャープさんがLEO関連の技術開発をしているのを拝見しましたが、そういった電機メーカーが来るのか、あるいは通信事業者か、スタートアップか。
ここで日本の企業が手を挙げ、技術力を示してくれないと、日本の空は永遠に海外製プラットフォームに依存することになってしまいます。
「手遅れ」になる前のラストチャンスとも言えるこのタイミング。
ぜひ日本の企業の皆様には、この1,500億円の支援を起爆剤として、世界に誇れる国産衛星コンステレーションを作り上げてほしいと願っています。
おわりに
今日は、日経新聞の記事から「国産衛星通信への支援」について、その背景や意義をお話しさせていただきました。
私の車での移動が大変だという話から始まりましたが(笑)、こうして地上を走り回る私たちの日々の営みを、空の上から支えてくれる技術が着々と進化しています。
2026年、日本の空がどう変わっていくのか。私も「テクポリ」の視点から、引き続き注目して発信していきたいと思います。
それでは、1月4日日曜日。明日からの仕事始めに備えて、素敵な一日をお過ごしください。
また次回の配信でお会いしましょう!
じゃあね!












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