【ホンネ会議#26】SFじゃない!日本の未来を創る「宇宙産業」の話
- HIDETO KAWASAKI
- 5 日前
- 読了時間: 4分
この記事は、Spotifyビデオポッドキャスト「川崎 ひでとのホンネ会議」をAIで要約したものです。コンテンツ配信はコチラから
皆様、こんにちは。
参拝、そして日本武道館での全国戦没者追悼式に出席し、平和への誓いを新たにしました。終戦から80年という節目に、先人たちの尊い犠牲の上に成り立つ現在の平和を未来へつなぐ責任を強く感じています。
さてさて、本日は収録時にコメントをいただきました。宇宙産業について聞きたいと!コメントありがとうございます。
未来を創る上で今、非常に重要になっているのが「宇宙産業」です。今回は、この宇宙産業についてお話しします。
宇宙技術は、もうあなたのすぐそばに
「宇宙」と聞くとSF映画のような遠い世界を想像するかもしれませんが、実は宇宙産業から生まれた技術は、私たちの日常に数多く活用されています。
1. 素材・寝具系
テンピュール(低反発素材)
宇宙飛行士の打ち上げ・着陸時の衝撃吸収用シートクッションとしてNASAが開発。
サーマルブランケット(銀色の保温シート)
宇宙服や衛星の熱制御用に作られた薄い金属蒸着フィルム。災害時の防寒シートに転用。
断熱素材「エアロゲル」
火星探査機の機器保護などに使われた超軽量断熱材。今では高性能断熱服や靴に応用。
2. 食品・調理関連
フリーズドライ食品
宇宙食として長期保存・軽量化のために採用された技術。今ではインスタント味噌汁や非常食として普及。
耐熱調理器具(テフロン加工フライパンなど)
宇宙機器の耐熱コーティング技術から民生品に展開。
3. 医療・健康機器
コードレス掃除機
アポロ計画用のポータブル工具技術が元。医療現場や家庭用にも普及。
デジタル体温計の赤外線センサー
惑星探査や地球観測衛星の熱測定技術を医療機器に応用。
人工心臓ポンプ
スペースシャトルの燃料ポンプ設計技術をもとに開発。
4. 衣類・安全用品
防寒登山服の高性能断熱素材(ゴアテックスなど)
宇宙服や探査機の耐環境素材が原型。
耐衝撃ヘルメットの発泡構造材
宇宙飛行士の頭部保護設計から派生。
5. デジタル・光学機器
耐傷レンズコーティング(メガネやカメラ)
宇宙観測機器のレンズ保護技術を応用。
スマートフォン用カメラセンサー
惑星探査機や天文衛星での撮像技術が小型化して搭載。
こうして見ると、宇宙開発は「遠い世界の話」ではなく、素材・保存・軽量化・耐久性の面で私たちの日常に深く浸透しています。
このように、最先端の科学技術が私たちの暮らしを便利にしているのです 。
総務省が推進する2つの宇宙政策
今、政府、特に私が関わる総務省は、この宇宙産業を強力に推進するため、予算を確保しようと動いています。その中でも特に重要な役割が2つあります。
1. 未来の通信網「衛星通信」
5Gのさらに先、6Gといった高速通信の時代になると、これまで以上に多くのアンテナ(基地局)が必要になります。しかし、基地局の建設には莫大なコストがかかります。
そこで鍵となるのが、スターリンクのように宇宙の衛星から電波を飛ばす「衛星通信」です。この技術が発展すれば、コストの問題を解決できるだけでなく、これまで電波が届きにくかった離島や、スマート農業を進めたい山間部の農地なども広くカバーできるようになります。
2. 生活を守る「宇宙天気予報」
もう一つは「宇宙天気予報」です。これは、太陽の表面で起こる「太陽フレア」という爆発現象を予測するものです。太陽フレアが発生すると強力な電磁波が地球に届き、携帯電話やGPS、さらには飛行機の計器にまで影響を及ぼす恐れがあります。
実際に、太陽フレアの影響でロケットの打ち上げが延期されたケースもあるほど、その予測は重要です。この宇宙天気予報の情報を民間に広く展開し、サービスの安定化に役立ててもらうことも総務省の重要な仕事です。
なぜ「国産」の宇宙技術にこだわるのか?
宇宙産業は、日本がまだ世界で戦える「ブルーオーシャン」です。タイミングを逃さず予算を投じ、自動車に次ぐ新たな基幹産業として育てていくべきだと考えています。
特に衛星通信については、国産技術の必要性を強く感じています。能登半島地震の際も、地上の基地局が被災した中でスターリンクが通信網の確保に貢献しました。しかし、こうした重要なインフラを海外のサービスに依存していては、いざという時に「本当に日本のために動いてくれるのか」という安全保障上の不安が残ります。
だからこそ、国産の衛星通信(非地上系ネットワーク/NTN)事業者を、政府が補助金などで積極的に後押しすべきです。私もその実現のため、財務省としっかり交渉していきたいと考えています。
宇宙産業は、もはや夢物語ではありません。私たちの生活と安全を守るため、これからも全力で取り組んでまいります。
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